非常勤の声

『非常勤の声』号外 京都大学特集

2004年7月24日発行

関西圏大学非常勤講師組合
〒542-0012 大阪市中央区谷町7丁目 1-39-102 大私教気付
委員長:新屋敷 健
郵便振替 00950-2-203528
URL: http://www.hijokin.org
E-mail: infoアットhijokin.org

京都大学 全学共通科目来年度大量雇い止め予告撤回 − 闘いは続く!

2004年3月10日,京都大学は全学共通科目担当非常勤講師に「2005年度の非常勤講師数の大幅減が予測される」旨の文書を送りつけました.

それに関連して,7月14日,関西圏大学非常勤講師組合と京都大学との初めての団体交渉が行われ

1. 2005年度大量雇い止め予告の撤回
2. 非常勤講師に関するデータの開示
3. 全非常勤講師に対する労働条件 (給与,旅費,有給休暇等) の周知徹底の確約(非常勤講師にも有給休暇があります.利用しましょう).
4. 専任教員と非常勤教員との待遇を均衡させる方法について検討の確約
5. 過半数代表選出の際に非常勤講師を事実上排除しない方法の検討の確約

を勝ち取りました.特に「非常勤講師給ゼロ査定」 (単に名目が変わっただけで金は出ている*) という事実上のデマを利用した大量雇い止め予告を撤回させたことは,他大学への影響を考えても重要な勝利でした.

しかしながら,均衡待遇の流れに逆行する,専任教員の賃下げに連動した1.1%の賃下げ,そもそもの低賃金 (全国の国立大学の中でも京都大学の非常勤給は最低レベル), 2006年度以降の雇用確保の不透明さ,個人が占有できるロッカーは皆無で,メールボックスや控え室のない学部もあるなど,問題はまだまだ山積しています.

組合未加入の非常勤講師のみなさん,独法化の混乱にまぎれて,国立大学は,賃下げや首切りといった痛みをより弱いものに押し付けてきます.非常勤講師ひとりひとりは立場は弱くても,団結して闘えばかならず勝利への道が開けます.ぜひ関西圏大学非常勤講師組合に加入して共に闘いましょう

また,非常勤講師の労働条件の悪化は,専任教員の労働条件の悪化や,大学の教育の質の低下につながります.本務校のある非常勤講師や専任教員も非常勤講師組合に組合員として,または賛助会員として加盟できます.非常勤講師運動への理解と協力をお願いいたします.

* 2004年度の専任教員の人件費は「現員数」 (実際に在籍している人数) で支払われると見込んでいたが,結局「定員数」 (現員数よりもかなり多い) で支払われることになり,「定員数と現員数の差分で必要な非常勤講師給をまかなえ」という文科省から指示であったとの説明であった.  専任教員の人件費は少なく見積もってもひとり1000万円,30人欠員があれば3億など軽くまかなえるのであるから,金は充分出ているのである.

国立大学給